「1万円あったら、何に使おう?」

ちょっと贅沢なランチ?
気になってたガジェット?
それとも推しのライブチケット?

もちろん、そういう使い方も悪くない。でも、ある日ふと思ったんです。

「自分につかう1万円、例えば高級お寿司で得られる幸福感よりも、こどもたちが笑顔になることに1万円を使ったときに自分が得られる幸福感の方が、はるかに幸福度の総量が大きいし、幸福感は持続する」

スイーツイベントにお子さんと親御さんをご招待して、大人に混じってボードゲームをしてキャッキャと楽しんでいる姿を見て、胸の奥がじんわりと温かくなって、自分が「生きててよかった」と思えたんです。

このプロジェクトを始めるまでは、私は自分のためにお金を使う生活ばかりを送っていました。

ですが、偉そうで恐縮ですが、ようやく正しいお金の使い方というのを分かってきました。


この記事では、こどもの笑顔のためにお金を使うと、自分自身も幸福になれる理由を、心理学・脳科学・研究データなどの客観的な根拠を交えながら紹介していきます。

後半では、実際に私がやってきた活動や、誰でもできる「幸せの使い道」アイデアも紹介しているので、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。

1. 「他人にお金を使うと自分が幸せ」:プロソーシャル支出の科学

プロソーシャル支出とは、他者の幸福や福祉を向上させることを目的とした支出のことです。
具体的には、慈善団体への寄付、ボランティア活動への参加、地域社会への貢献などが含まれます。これらの支出は、個人の満足感や幸福感を高めるだけでなく、社会全体のwell-beingにも貢献するとされています。

カナダと米国の大学生を対象に行われた実験では、参加者が自分のために使った場合よりも他人のためにお金を使った場合の方が幸福感が高まることが明らかになりました。これは、$5でも$20でも同様だったといいます →研究論文はこちら

さらに、712人を対象にした実験(見知らぬ人への支出 vs 自己支出)では、プロソーシャル支出をした人たちが「瞬間的な幸福感」で有意に高いスコアを示しました →研究論文はこちら


2. 幼児も“与えるときに幸せ”を感じる:笑顔のルーツは早くから

1〜2歳の幼児を対象にした別の研究では、幼児が他人にお菓子をあげるとき、もらうときよりも明らかに幸福そうだったことが記録されています。しかも、自分の資源を「犠牲にして」与える場面では、幼児の笑顔はさらに増えたとのこと →研究論文はこちら

つまり、人間の“幸福を感じる能力”は、幼少期から利他的行動に結びついているのです。


3. 幸せホルモンが分泌される仕組み:脳の報酬回路が活性化

「与える喜び(warm-glow)」という感覚は、経済学・神経科学の両面からも裏付けられています。与える行為は背内側前頭前皮質(vmPFC)など、脳の報酬系を刺激し、内的な満足感や幸福感をもたらすことがfMRIを使った研究から判明しています 。

これによって、見返りを期待しない“純粋な喜び”が心理的にも生理的にも得られると考えられています。


4. 「関係性」と「共有体験」で笑顔が倍増する

子どもと一緒にシャボン玉をしたり、アイスを分け合ったりする共体験は、単なるお金の支出以上の価値を生みます。心理学ではこれを「relational goods(関係的財)」と呼び、親子など深い関係性を背景にした体験ほど、幸福度を大きく高めるとされています 。


5. 幸福感+健康効果:長期的にも“得する”利他的行動

利他的な行動は、精神面だけでなく健康面にもポジティブな影響をもたらします。

  • 高齢者のボランティア活動は、死亡リスクを44~63%低下させるという追跡研究もあります 。
  • 利他性と幸福には相関関係があり、グローバル調査では、人々の利他行為と人生満足度には強い関連が見られました。

つまり「誰かの笑顔のためにお金を使うこと」は、あなた自身の人生をより豊かに、長く健やかにしてくれるのです。


6. 具体的な“幸せの使い道”アイデアと効果

使い道アイデア目安予算期待できる効果
🍱 子ども食堂に食材やおやつを差し入れ1,000〜3,000円子どもが笑顔で食べてくれる/現場からの反応で実感が得られる
🎁 夏グッズ(シャボン玉・水鉄砲)をプレゼント約1,000円夏らしい体験を届けられる/親子での外遊び・笑顔の時間を増やせる
🎈 季節イベントの開催支援(運営or資金)数千円〜現場で子どもたちの笑顔を直接見られる/自分が関わった“場”が残る
ミラキャン

「この3つはどれも、“自分が主役じゃなくても、誰かの笑顔のきっかけになれる”ってところがいいよね。1,000円でも人の笑顔に関われるって、めちゃくちゃいい行いだと思う。」


まとめ:子どもの笑顔は、あなたの心と身体を満たす“最高の自己投資”

  • 幼児期から「与えることで得る幸福」を本能的に持っている
  • 他人にお金を使うと幸福感が高まるという科学的証拠多数存在
  • 笑顔の共有体験は、深い人間関係と幸福を育む
  • 利他行為は長期的な健康とウェルビーイングに寄与する

これらのことから、たとえば500円でもいい、あなたが子どもに笑顔を贈ることで、あなた自身も大きな心の満足と、時に人生の健康までも得られる——それは、これ以上ない“お金の使い方”ではないでしょうか。

それでは最後まで読んでいただきましてありがとうございました。